四季を感じるための植栽や、葉の揺らぎ、鳥のさえずりなどのナチュラルな雰囲気を
自邸の周りに取り入れるお客様が増えてきました。
庭だけに留まらず、最近では外構をナチュラルに装い、家の顔として取り入れるデザインも多く見かけます。
まるで別荘地のようなナチュラルエクステリア
ご依頼時のイメージや条件
このお施主様は長年にわたりマイホーム構想を練り上げ、多くの夢とこだわりを持っていらっしゃいました。ご依頼時のイメージはこうです。大自然の恵みで四季を感じられる住環境。外構にも一切の妥協を許さないという思いからのスタートです。
まず、ご要望のコンセプトは、自然な感じを残しつつシンプルにまとめるというもの。
デザイナーとしても、このコンセプトをどのようにエクステリアで表現して良いのか悩み、何度も現地へ足を運び思考を巡らせました。
幹線道路からの景観を重視し、通りから入ってくる誰もが目に留まるよう、ランドマーク的なデザインにコンセプトを織り込んでいく。デザインのイメージはそこから始まりました。
まずは基本動線など、二次元のデザインを入念に熟慮しながら描いていき、そこに素材を織り込んでいく手法です。
こだわる素材は煉瓦と自然石に決めました。建物の色調に合わせ煉瓦は古びた風合いなものを敢えて選び、色ムラがはっきりと出るものを探し、石材は乱形石と石積みを融合させ、より自然な風合いを狙います。複数の素材を組み合わせて使用するときは、色彩のトーンを統一してバランスをうまく取らなければなりません。
まず、ファサードですが正面に7tもの自然石を存分に使用し、雄大な石積みのアプローチを造りました。玄関を出るとアプローチには回り込むようなスロープが延び、ロックガーデンの径(こみち)を抜け、山道を散策するように外へ続くイメージです。シンボルツリーにはヤマボウシを配置して、落葉や紅葉で四季が感じられるように演出いたしました。
重厚感と高級感をいかに演出するかに時間をかけてデザインしました。敷地の高低差を利用して煉瓦の壁の高さを変化させて配置することで、奥行き感を出しました。また、門周りやスロープにライティングを施し、夜に家族の帰りを優しく迎えるように配慮いたしました。ここに、家と自然が見事に融合したエクステリアが完成いたしました。